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日本酒女子図鑑#3

いとみゆ(キャリアコンサルタント・唎酒師・日本酒インスタグラマー)

フリーのエージェントとして企業や求職者をサポートする傍ら、唎酒師の資格を持つ日本酒インスタグラマーとしても活躍する、いとみゆさん。“日本酒で笑顔に”をテーマに毎日発信し続ける、彼女のマイストーリーとは。

日本酒インスタグラマーとして

インスタグラムを通じて日本酒愛あふれる投稿を日々アップしている、いとみゆさん。
「本業は、医療や福祉、保育専門の採用や人事関係の仕事です。人を探している企業さんと、仕事を探している人の両軸でサポートをしています。日本酒の投稿は趣味から始めて、今に至るという感じです。アカウントはあったけど、2年前までは会社員だったのでそこまで投稿をできませんでしたが、国家資格のキャリアコンサルタントや有料職業紹介の許認可を取得して独立した後、ちゃんと投稿も上げたいなと思い、去年からまた再スタートしました」。

出会いはパワーワード

もともと苦手で、眼中になかったという日本酒。
「私、レゲーパンチ(※1)しか飲めなくて。あと梅酒とか(笑)。日本酒って、嫌なイメージもなかったですけど、特に良いイメージもない。飲んだ事がないから飲めない、みたいな感じでした」。
そんなイメージを払拭する“きっかけ”が突然訪れる。たまたま手伝いとして呼ばれた、酒販店向けの日本酒試飲会での出来事。
「スタッフの女性に「SAKE美人(※2)のキュレーターになりませんか?」と声を掛けていただいて。「ブログを書くのは好きだけど、日本酒は飲まないので」と、一度断ったのですが、”今から勉強したらいいんじゃない?“と言われて。その言葉が自分の中で、ものすごいパワーワードでした。20代後半になって仕事じゃない何かを今から学ぶって大分コアだな、大人になってから趣味を深堀りしてもいいんだなと思って。特に趣味がなかったので、この人の言う通り、お酒に携わってみようと。そこに魅力を感じたのがきっかけでした」。

日本酒女子への想い

『FUTAKO日本酒女子会』(2015年)

そもそも日本酒女子会との関わりは、いつから始まったのだろうか。
「最初は2015年に二子玉川で行われた『FUTAKO日本酒女子会』のイベントでご一緒したのがきっかけです。新潟の酒蔵さんがたくさん来ていたのを覚えています。去年は渋谷のスクランブルスクエアで行われた『京都伏見のSAKEスタンド』というイベントがあり、そこで一緒にスタッフとして関わって、久しぶりにエイミーさんと再会できました。そこから日本酒女子会メンバー専用ページなどに投稿したり、その後単身で仙台へエイミーさんに会いに行ったりもしましたね!」。
お料理作りながらでも、日本酒をガブガブ飲んで欲しい。日本酒を飲んでくれるキッチンドランカーの女性が、もっと増えればいいなと思います(笑)と、“未来の日本酒女子“への願望も語ってくれた。

投稿と日本酒

オンライン飲み会の風景

普段はどういう場面で日本酒を楽しんでいるのだろうか。
「今のコロナ禍なので、もっぱら家で飲んでいますね。あとは、月に1回オンライン飲み会を企画しているので、そこで思う存分、どれくらい自分が飲めるのかということを裏テーマにして、いつも試しています。もう30数回くらいやっていますが、その中で1本空けられたというのは、数えるくらいしかありませんでした。酔っ払っても家なので、肝臓もけっこう鍛えられました。おつまみは、今までメンマやチーズを裂いてごま油みたいな、本当に簡単なものだけしか作っていなかったのですが、最近はペアリングを考えられるようになって、夏酒に合う季節野菜を使った、なすの揚げ浸しなどを作ったりして、ひやおろしと合うかな?と試したりしています」。

いとみゆさんのおすすめのひやおろし(中村酒造 千代鶴特別純米)となすの揚げ浸し

お酒を楽しむための酒器にもこだわりがあるのだと言う。
「投稿する際に、どんな香りや度数があるのかなどを感じながら飲むために、色々な酒器を使っています。酒蔵さんに行ったら売っているおちょこを必ず買って帰るので、家には40〜50個ほどの酒器があります。中でも、能作(※3)さんの錫(すず)の酒器がお気に入りです。口当たりがなめらかになるので、ボリュームのあるお酒だったり、まだ角がある若いお酒だったりをあえてその酒器の中に入れて、少しまろやかさを加えて飲むというのが好きです」。

いとみゆさんの酒器コレクション

 

実験の繰り返しをするような感じで、酒器やペアリングを楽しむことにより、投稿の言葉にも説得力が出てくるそうだ。特に好きな飲み方とは。
「ちろりを使って徐々に常温からに熱燗に変えてみて、温度感を確かめたりするということをやっと楽しめるようになりました。特に最近は常温で飲むことにこだわっています。以前は冷酒が好きでしたが、最近はほっこりするような芳醇なお酒が好きになってきて、ぬる燗までいかないですが、常温で置いてあるお酒を飲んでニヤニヤするのが結構好きです。だんだんオッサンになっていってる(笑)」。

人を繋げる笑顔の発信

全国各地の酒蔵へ訪問

唎酒師の資格を持ち、日本酒学講師の勉強もしているという、いとみゆさん。現在ではインスタグラマーの日本酒女子として、リーダーたる存在になっている。これまで約60の酒蔵を訪問し、熱量のある文章や発信を続けていく彼女の原動力とは何なのか。
「日本酒が好きでも酒蔵まで行くかと言われたら、そうではないと言う人はたくさんいると思います。でも自分はそこに少しでも魅力を感じているからこそ、行った時の楽しさをみんなに伝えたい。みんながこういう事を知ったら、すごく興味を持ってくれるんじゃないかという気持ちがあります」。
“自分を通して、まだ知られていない酒蔵や意外なストーリーを伝えていけるような人になりたい”と語る彼女には、理由がある。
「私は東京生まれ、東京育ちで、工場や物作りとかがあまり親しくなく、陳列されている商品が当たり前でした。そこには色んな想いがあって人の手が加わっているということを全然考えて生きてこなかったので、酒蔵見学に行った時は色んなギャップがあり、すごく感動したことを覚えています」。
最後に、彼女にとって「日本酒」とは何かを聞いてみた。
「私の生活の一部です!日本酒は人を繋げる最強のツールだと思います。人との関わりに一つ、日本酒をおいて欲しいなとみんなに願っています!」。

自分の投稿は”笑顔担当”と言う、いとみゆさん。“日本酒で笑顔に”をテーマに、彼女はこれからも毎日投稿を続ける。持ち前の明るさや人を笑顔にさせる魅力が、多くの方から支持される要因なのだろう。パワーワードをきっかけに日本酒と出会い、言葉の重みを知る、いとみゆさんの笑顔のメッセージ。もっともっと沢山の人に届いて欲しい。

※1 1989年頃仙台のバーで生まれたお茶系カクテルで、「ピーチウーロン」のお酒として、地元では”レゲパン”の愛称で親しまれている。

※2 日本酒に関するキュレートサイト、SAKEをテーマにしたソーシャルメディアサービス。

※3 富山県高岡市で1916年に創業した鋳物メーカー。

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